昔、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。年をとって子どもがいないので、二人は毎日、神様にお祈りをしました。ある日やっと、子供が生まれました。手のひらに乗るほど小さい赤ちゃんでしたが、とても元気に泣きました。二人は一寸法師と名づけて大事に育てました。一寸法師は丈夫な賢い子供になりましたが、背は大きくなりません。「やあい、チビ,チビ」と村の子にからかわれるので、一寸法師は考えました。「都へ行って一生懸命勉強してえらい人になろう。そうすれば、みんなにばかにされないだろう」。一寸法師はその決心をおじいさんとおばあさんに話しました。二人は
一寸法師が旅に出る時に何がほしいか聞きました。一寸法師は「おわんと
箸と針を一本ください。おわんを船に、はしをかいに、針を刀にして旅をしま
す」と言いました。 一寸法師は川におわんの船を浮かべて、箸のかいで漕いで行きました。夜は橋の下におわんを止めて眠りました。都に着くと船を降りました。しばらく歩くと大臣の立派な家がありました。一寸法師はどこか大きな家で働きながら勉強しようと思っていたので、大臣の家へ入って行って頼みました。一寸法師は体は小さいけれど元気いっぱいですから大臣に気にいられ、家においてもらうことになりました。大臣にはきれいなお姫様がいましたが、お姫様も一寸法師がたいへん気に入り、自分の召使いにしました。いつも一寸法師を自分のそばにおいて、身の回りのことをさせました。それで、一寸法師はお姫様が家にいる時も外に行くときもいつも一緒でした。
ある日、お姫様がお寺にお参りに行った帰りに鬼が出てきて、お姫様をさらおうとしました。 一寸法師は針の刀で鬼の体をチクリチクリ刺しました。鬼は怒って一寸法師を飲み込みました。しかし一寸法師が鬼の口の中を針の刀で刺したので、鬼は涙を流して一寸法師を口から吐き出しました。そして、逃げていったので、お姫様はたいへん喜びました。鬼が逃げたあとに「打ち出の小槌」が落ちていました。これを振るとほしいものは何でも出てくるし、夢が実現するのです。一寸法師はみんなのように背が大きくなるようにお願いをしました。お姫様が打ち出の小槌を振ると、一寸法師はずんずん大きくなって、立派な若者になりました。そして、一寸法師はお姫様をお嫁さんにして、おじいさん、おばあさんのところへ帰って、みんなで幸せに暮らしました。
09/11/17 • 3 min
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